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| 「爪彫り薬師」 |
| 大同年間に四国順拝中のお大師さまが衰えた大日寺に訪れた時のことです。お大師さまは大日寺から東へ百メートル程のところにあった楠の木に、大日寺の御本尊の大日如来が庶民にあまりなじみが少なかったので、庶民が気軽にお参りできるお薬師さんをと人々の幸福をお願いして爪で薬師如来の尊像を刻まれて奥の院とされたということです。お薬師さんを刻んだ楠の立木は百年余り前に枯れてしまったのですが、その跡にお堂が建てられて中に楠の木が大事に祀られています。いつの頃からか、このお薬師さんのことを「爪彫り薬師」と呼び、首から上の病に良く効くといわれ庶民に親しまれています。ここでお願いをして願いが叶った人は、願いが通ったという意味から自然に穴のあいた石を納めるそうです。その石にはそれぞれに人々の感謝の気持ちと、お薬師さんを信ずる気持ちがこめられているのでしょうね。 |
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